コンタクトレンズによる視力矯正
最近は「レーシック手術」「オルソケラトロジー」などの新たな視力矯正方法も耳にするようになりましたが、まだまだ「眼鏡」や「コンタクトレンズ」による視力矯正が主流と言えます。
そんな中、眼に直接入れて視力を矯正するものであるにも関わらず、国内使用者数が1500万人を越え身近になり過ぎたためか、コンタクトレンズを安易に考えるユーザーが増え、その使用が原因となる眼疾病患者も増加し続けており、厚生労働省はコンタクトレンズを、人体へのリスクが比較的高いものとされるクラスⅢの高度管理医療機器に指定し、その処方や取扱い、そして使用に留意を促しています。
コンタクトレンズ選びの基準
透明である必要がある角膜(黒目)には血管が通っていないため、大気中から直接取り入れる酸素と涙から取り入れる栄養分を糧として、健康でいるための生理機能を営んでいます。
角膜の酸素欠乏は、角膜表面の上皮細胞剥離を起こしバリア機能が損なわれるケースや、角膜の一番奥にある一生再生されることのない内皮細胞の減少を起こし角膜の透明性が失われるなどケースなど、様々な弊害が生じます。
よって、その角膜に被せるように着けるコンタクトレンズは、角膜が酸素欠乏を起こさないようにより多くの酸素を透すことのできるものでなくてはなりません。
酸素透過性の低いコンタクトレンズを長期装用したことによる角膜のダメージ
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死滅減少した
角膜内皮細胞写真六角形の内皮細胞が規則正しく並んでいる良好な状態に対し、死滅し脱落した細胞部を埋めるために、残された細胞が変形肥大してしまっています。
コンタクトレンズ注意報
コンタクトレンズにつくキズヤ汚れは瞳に大敵で、肉眼では見えないものでも眼疾病を引き起こす原因となる場合があります。よって、コンタクトレンズの取扱いには十分に注意いただくとともに、決められたお手入れは欠かさず行うようお願いいたします。
また、定期検査は、疾病発症を未然に防ぐための眼とコンタクトレンズを確認する大切な検査です。異常を感じていなくても定期検査は必ずお受けください。
コンタクトレンズ劣化の状態
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キズがついた
コンタクトレンズ拡大写真 -
汚れが付着した
コンタクトレンズ拡大写真 -
カビが発生した
コンタクトレンズ拡大写真
コンタクトレンズが原因の眼疾病例
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角膜へのキズ
程度により流涙や眼の痛みの症状が発生
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巨大乳頭性結膜炎
(アレルギー性結膜炎)眼の痒みや眼脂増加などの症状が発生