目の病気について

Eye Disease

花粉症[季節性アレルギー性結膜炎]

花粉症[季節性アレルギー性結膜炎]

花粉症は、本来は無害であるはずの花粉がアレルゲンとなり過剰に反応し、人体に異常を起こす疾病です。
日本では毎年非常に多数の方が発症し、「目がかゆい」「目がゴロゴロする」「目やにが多い」等の異常を訴えます。花粉をアレルゲンとしたアレルギー性結膜炎は、その発症時期が花粉の飛散する決まった時期であるため「季節性アレルギー性結膜炎」と呼ばれます。
対して同じアレルギー性疾患ですが、1年を通して存在するダニやハウスダストなどをアレルゲンとして発症する目の異常は「通年性アレルギー性結膜炎」として呼ばれ、症状に季節性は見られず、慢性化しやすい傾向があります。
アレルギー性結膜炎の治療は、抗アレルギー薬などによる薬物療法が主体となります。特に、季節性アレルギー性結膜炎(花粉症)の症状を抑制するには、花粉が飛散を始める2週間くらい前から抗アレルギー点眼薬の投与を開始すると、効果的であるとされています。

ドライアイ

ドライアイ

ドライアイとは、涙の量の減少や、涙の質の低下により、目の表面を潤す力が低下した状態のことをいいます。
原因は加齢によるものやエアコンがきいた部屋などの乾燥した環境、近年ではコンタクトの長時間装用やパソコンやスマホの長時間使用など目が酷使され続ける状況などもあげられています。
症状としては「目の乾燥感」の他、「目の異物感」「目の疲れ」「目の充血」「目の痛み」「物がかすんで見える」「眩しい」そして「涙が出る」など様々な不快感を生じます。
点眼薬や涙点プラグなど簡単な治療で症状を抑えられる場合もありますので、自覚症状からなどドライアイが疑われれば、早期に眼科を受診されることをお勧めします。

白内障

白内障

白内障は、眼の中の水晶体が白く濁ってしまう疾病です。原因は様々ですが、最も多いのは加齢によるもので、早い人は40歳くらいから、程度の差はありますが80歳にはほとんどの方が白内障の状態であると言われています。
水晶体はカメラに例えると光を集めるレンズの役割を担っており、透明であるはずの組織が白内障により白く濁ってしまうと、光が届きにくくなって「視力が低下する」「視界がぼやける」「光を眩しく感じる」「物が二重に見える」など、見え方に弊害が生じることとなります。
尚、初期段階では点眼など薬剤治療が一般的ですが、進行の抑制が目的であり、薬剤ではそれ以上を望むことができないのが現状です。よって病状の進行に伴い最終的には手術をする以外に完治の方法はありません。
白内障手術は濁った水晶体を取り除き、替わりに人工レンズを挿入する手術で、国内で年間140万件以上も行われております。
最近では手術機器や技術の進歩に伴い、手術その日に帰宅できる“日帰り白内障手術”が主流となり、患者さんへの負担も本当に少なくなったと言えますが、一見簡単で手軽に見えるこの手術も熟練した眼科医が高度な手術機器を用いて顕微鏡下で行う大変繊細な手術です。

緑内障

緑内障

緑内障は眼の奥にある視神経が障害され、視野が欠損していく(見える範囲が狭くなる)病気で、放置すると失明(国内失明原因1位)に至る恐ろしい眼疾病です。
しかし、緑内障による視野欠損は非常にゆっくりで、両眼共に同じ部分に欠損が生じることもなく、双方の眼がそれぞれの視野を補うため、病気がかなり進行するまで自覚するのが困難な病気でもあります。そうしたことから国内では、40歳以上の20人に1人にあたる300万人が緑内障と推測される中、約90%の方が緑内障の診断、治療を受けていない状況です。
その反面、障害された視神経は元に戻す方法はなく、治療は病状の進行を食い止めることが目標となるため、緑内障は早期発見早期治療が本当に重要となります。
当院では、眼圧検査、眼底検査、隅角検査、光干渉断層計(OCT)、視野検査等を必要に応じて行い、緑内障の早期発見に努めています。

ライトアップinグリーン運動

ライトアップinグリーン運動

緑内障は我が国における中途失明原因の第一位であり、40歳以上で20人に1人は緑内障があるといわれています。
しかし、緑内障は自覚症状がないまま進行することが多く、多くの患者さんが診断されることなく、緑内障が未発見のまま病気が進んでしまうという問題があります。
いつまでも美しい景色を見続けるためにも、40歳を過ぎたら目の定期健診を受けましょう。